2013年7月21日日曜日

【相撲漫画】佐藤 タカヒロ 「バチバチ」1~6巻



週刊少年チャピオンで掲載された大相撲漫画。
2012年に完結し、同年に「バチバチ BUST」として新連載開始。

大関・そして相撲界の暴れん坊「火竜」の一人息子「鮫島鯉次郎」の物語。
暴行事件を起こし、幼少の頃に父親が相撲界から追放されてしまい、
失意に暮れる父親は、トラックに激突し死んでしまう。

その後鯉太郎は火竜の友人の斎藤家に引き取られ成長し相撲取りを目指す。

久しぶりの相撲漫画で期待を裏切らないおもしろい作品。

不良になりつつも、庭の樹にひたすらぶちかますなのど、
日々の稽古は欠かさない。

引き取られた斎藤家でも家族同然のように育てられ、
娘の斎藤 真琴には弟のように厳しくも可愛がられ結構恵まれた環境にいる。

この漫画のおもしろさは、やはり鯉太郎の成長物語。

毎日独自の稽古してる言っても、やはり単なる反骨心の強い不良少年。
そんな鯉太郎が相撲の地方巡業に飛び入りして、
幕下相手に大活躍をしてしまう。

そこで空流親方に相撲部屋にスカウトされ、
鯉太郎の相撲人生がはじまる。

相撲部屋に入り、自分の弱さを知り、
そして初めて信じ合える仲間たちと出会える。

まぁこう言っちゃうと凄くダサい。

信じ合える仲間と気軽に書いちゃうけど、
空流部屋の看板を汚さない、そして同じ釜の飯を食う仲間達って
感じで凄く良い。

下手な負け方すると、看板に泥がつく。
故に俺たちは強くなる必要がある。
そしてそれは、自分の糧にもなる。

より強くなりたいと同じ志を持った同志たち。

鯉太郎は先輩達に色々無茶な要求をされながらも、
彼らに憧れ、期待を持ち、人としても成長していく。

読みやすく、おもしろい漫画であるが、
もうちょっと汗の匂いがしても良いかなぁとも思う。

熱気とか熱さなど漫画からもちろん感じるが、
相撲部屋特有の汗臭さがあまり感じない。
ちょっとオシャレな感じすらある。

以前チャンピオンで連載されていた「フジケン」系の
絵柄にも似ていて、少しシリアスになりつつもコメディ要素も
含まれている。

個人的にはもっと男臭く、汗臭く描いて欲しいが、
思い返せば「バチバチ」のようなスタイリッシュな相撲漫画を
読んだのは初めてかもしれない。

そう考えるとこれはこれでアリかなと思う。



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